足が重い。

事務所に行く前の時間、
１年前は、
母と姑がいる病院にほぼ毎日通ってた。

今は、その時間がない。
病院での姑との会話は、
３０年以上、ずっと一緒にいながらも、
心の片隅にあった、
小さいけれど、固まったわだかまりを溶かす、
そんな積み重ねの作業を確認する、
大切な時間だった。
愛おしい時間だった。

そして、
ほとんど眠っている母の存在を見届けて、
事務所に行く。

忙しいけれど、私には必要で、
大切な時間だった。

姑が亡くなり、
母の転院で、
母を見舞う時間が極端に少なくなった。

先日も、
「美貴子です。でも、わからないよね。」
って、独り言。
介護士さんが、
「わかってますって。」って、
揺り動かしてくれるけど…。

すごくすごく、力強い母で、
美人で…。

見舞う時間が無いのではなくて…。
足が重いのです。